最近、丸いものが憎い。
丸い月、丸い林檎、丸いお腹、丸い顔、丸い性格、丸い輪、和、団結、いっちだんけーつ、いっちだんけーつ、うふふふ楽しいけどなんだか変な歌よね、それはそうと丸いものが憎い。せっかく旅行に行って癒されてきたのにもうなんだよこれ、げきおこぷぷぷん、そういえばにこにこぷんぷんのやつは元気にしてんのかな、知るか、丸いものが憎いのだ。対策を練らねば。まずは自分が尖がってみるとか? ポマードべっとりのロックの先輩みたいに、こわい、取り巻きがいる、こわい、でもちゃんと挨拶すれば、やさしい、ロックの先輩、めんどくせー。
うろ覚えですまん。くどかん。
駄目だ、なぜか飽和状態だ。それが丸いものへの憎悪をかき立てる原因になっているのかもしれない。どうしよう。大好きなものの話しをしようか? さっき音無小鳥さんの台詞を書いているだけで和んでしまったような、そんな話しを。それよりも読書か? 最近ながい間うちゃっていた「月と六ペンス」を読んだ。読み始めてみればあっという間だった。面白かった。でも呼んだのが二週間も前だから朧だ。朧月夜だ。今日は満月なのでしょうか。北京の空は重くのっぺりとしています。チャールズ・ストリクランドはこう言った、「くたばりやがれ」と。話しは面白い。ドラマティックでスリリングだ。でも私は、彼の「くたばりやがれ」をもっと聞きたかった。追い込まれて追い込まれてどうしようもなくなった状態を芸術に昇華させて欲しかった。しかし彼が最後に辿り着いた場所は、最高だ。芸術家にとって最好の環境じゃないか。羨ましい全てが揃っている。私はこの街が嫌いだ。美しさの欠片もない。そして美しさを理解できない人間が多過ぎる。韓国人のやつらはいいやつらだけど、可哀相に誰も分からないんだ。山西省は良かった。まだ破壊されていないものがちゃんとあった。故宮には、なくなってしまったものが。いや、きっと、なくなってはいないのだろう。ただ見えなくなってしまっただけなんだろう。山西省への旅行は、いずれ書くつもりです。それでは。