マクロスシリーズ一本も観たこともないくせして
「星間飛行」という曲が、マクロスフロンティア放送当時、めちゃくちゃ話題になりました。僕はアニメの方は観ていなかったのですが、曲だけは知ってまして。まあ厳密に言うとまったく観ていなかったわけではなく、友人が動画サイトで視聴しているのを横目でチラチラと窺っていた程度、ということです。話も飛び飛びで。つまり、まったく観ていないと言って差し支えの無い状態だったということです。
そんな、マクロスフロンティアはおろか、マクロスシリーズを一本も観たことの無い僕ですが、「星間飛行」はすごく好きなのよ。つーかあのアニメ、いい曲多いですよね、「星間飛行」以外も。今回はそれに関しては書くつもり無いですが。
作曲は菅野よう子で、まあさすがというか、音は。もうイントロからカッチョ良い。ポップで。めちゃくちゃ好みです。あとはやっぱ、ボーカルのメロディライン。なんだろうね。この懐かしさ。ずっと昔っから知っていたような、馴染みやすい感じ。つってもあんまり菅野よう子の音楽に詳しいわけじゃないんですが。
でも、もう特筆すべきは歌詞で。実は知らなかったんですけど、コレ、松本隆作詞なのね。松本隆って言ったら、僕なんかははっぴぃえんどのイメージが強くて、はっぴぃえんどっつたら、いい詩を書くなあってイメージがつよかったりするわけです。
それで「星間飛行」の歌詞なんですけど、もう「濃紺の星空」ってとこが好きで好きで。
星空に対して「濃紺」って、使わないですよ。使わないっていうか、使えない。これ、このポップな曲調と、前後の歌詞があってこそ使える単語というか、下手に使うとクサくなりすぎちゃったり、或はすごくチープな印象与えちゃうと思うんです。その点、もうこっちは「キラッ」ですから。言っちゃうわけですよ。キラッって。このセンス。そして「濃紺の星空に」のあとに続くのが「私たち花火みたい」って、ねえ奥さん。奥さん! 奥さん! この言葉の落とし方すごくないですか奥さん! もう全体的に甘々な歌詞のなかに「濃紺」ってゴリっとした単語をぶち当てて来るあたり、そしてそのゴリっとした単語が、全然違和感を残したまま違和感無く溶け込んでしまっているあたり、白眉ですよ。
まあ、アニメ全然知らないんでこの曲がどんな場面で掛かるのかすら解らないんですが。