そして考え無し
近頃、文章を書いていない。インプットばかりで。
考えている。くだらないことや、くだらなくないことや。くだるくだらないに関わらずつまらないこと、など。考え、そしてすぐに忘れる。何かが弾けたような手応えで頭を揺らし、火打石は火花を上げ、何事もなかったかのような五月晴れは絶望的に長閑な蒼さを見せ、引火し損ねた俺は肩が凝っている。ギャル男が笑ったり、川が走ったりして、俺は何か書きたい。気持ちばかり。
煙草に火を点し、半開きになった四階の窓から大きめの虫が室内に侵入しようと羽を鳴らしていたので俺は急いで閉める。というこの一連の動作が実はデジャヴで、俺はこの文章をタイプするということを予め知っていた。
ここから先は知らない。