旅とはなんだろうか。
別に、旅なんて気取った一文字じゃなくて、旅行とでも行楽とでも言ってもいいのだけれど。
どうにも僕は、旅に出てみてはじめて、自分が外出することが好きでないことに気付く。
そして、そういうことをずっと、馬鹿みたいに繰り返している。
旅に出るきっかけは、いろいろとある。
家族や友人に誘われたり、学業や仕事のために強制されたり、家で呆けていることに堪らなくなって飛び出したり。
どんな理由であれ、僕が旅に出て得るものと言えば、厄介な面倒と気苦労ばかりだ。
食事、睡眠、早起き、乗り遅れ、乗り過ごし、渋滞、人混み、出会い、気遣い、付き合い、事故、盗難、病気、怪我。
日に日に疲れが溜まり、精神はキリキリと張り詰め、空元気を奮おうとすれば、すぐに胃と尻の穴にきて、キャベジンとポラリノールのお世話になる。
旅なんてまったく、自殺志願者の修験道だ。
家にこもれば、変わらぬ環境が、穏やかな平安をあたえてくれるというのに。
なぜ、死にたいわけでも、霊験を感得したいわけでもないのに、旅に出るのだ。
このブログを更新するためである。
サンキュー、僕のサービス精神。
というわけで
羊の都市、広州に行って、年越ししてきた。